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最軽量・最高のCPAP

投稿日:2019年3月31日 更新日:

睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome:SAS)という病気がある。寝ているあいだに呼吸が止まる睡眠障害である。いびきが大きかったり、昼間に居眠りしたり、家族から寝ているあいだに呼吸が止まっていると指摘されたりしたら、一度検査することを勧める。

治療法は、CPAPである。”Continuous Positive Airway Pressure”を略してCPAP(シーパップ)という。日本語では、経鼻的持続陽圧呼吸療法というらしい。要するに、寝ているあいだに鼻から空気を押し込んで気管が詰まらないようにして無呼吸を抑える機械を使う治療法である。この機械がCPAPマシンで、そこからホースが伸びて、顔のマスクを通じて空気を押し込める。

このCPAPをつけるのは慣れるまで苦行で、また、見た目もかなり悪いので、最初のうちはイヤになる。SASの人がCPAPを使うのは、近視の人が眼鏡やコンタクトを使うようなものである。ずっと使い続けることになる。

ただ、いったん、CPAPを使うと、朝の寝覚めが清々しい。身体の疲れがしっかり取れる。睡眠とはこんなに素晴らしいものだったのかと感動する。もう手放せない。いびきもなくなるので家族にも喜ばれよう。

...が、CPAPは日本国内だとリースである。保険を使うためには、月に1回、医院に通わなければならない。何回かいってみればわかるけれど、これは医学的にはほとんど意味のない通院である。10分世間話をして血圧を測ってデータチェックしてもらって5000円。医者には15000円くらい入るのだろうか。

通院を避け、医療費を減らすためには、海外からCPAPを個人輸入するといい。処方箋が必要なので、何とかして担当医のサインをもらう必要がある。(cpap.comの処方箋のフォーマットはここ。)これを書くと患者がいなくなる可能性があるので、普通、医者はイヤがる。そこで「キャンプに行くときに携帯用のCPAPが必要なんです。ResMedでは大きすぎてムリなんです」とか何とかいってサインをもらう。医者なら誰でもいいようなので、近所の掛かり付け医に頼んでもいいかもしれない。

輸入先は、CPAPメーカーから直接でもいいし、cpap.comのようなサイトでもいい。ただ、ResMedとPhilips RespironicsとInogenは、日本に輸出禁止措置を取っている。(たぶん、日本国内の代理店の利権保護のため。アメリカの知人宅などへ送ってアメリカへ行ったときにピックアップするのも合法ではなさそう。)

これはマスクも同様。実際、市販品でもっとも静かなResMed AirFit P10というネーサルピローマスクが輸入できない。静かで知られているマスクの中では、Fisher & Paykel Pilairo Qだけが日本に輸入できる。

CPAPの輸入可能なメーカー品では、Human Design Medical (HDM)のZ1が人気である。これは国内でリースされていないので、使うためには必ず輸入する必要がある。Z1は市販のCPAPの中では最軽量で、旅行に持っていきやすい。キャンプのためにZ1が欲しいといえば、医者にサインをもらいやすいだろう。

Z1の何が素晴らしいかといえば、ResMedのS9/S10のように、吐息時に空気圧を自動で下げてくれるZブリーズという機能があるので睡眠時の呼吸が楽になる点である。

Z1は固定圧のCPAP、Z1 Autoは睡眠時の呼吸状態に応じて空気圧を変えてくれる可変圧のAPAPである。これは切り替えられない。自動で対応してくれるAPAPの方がいい気がするかもしれないが、圧力が14.0くらいまで上がってしまうとあまりの圧力に目が覚めてしまう。フィルターを噛ましていると圧力が上がりやすい。そういう意味では、APAPよりCPAPの方がいい。

そして、ついに、この最強のCPAP、HDM Z1/Z1 Autoを上まわる製品が出た。2019年3月26日発売のHDM Z2/Z2 Autoである。サイズはほぼ同じで、同じ携帯用バッテリー (Power Shell) が使えるのが嬉しい。大きさ、重さはほぼ同じ。音が29%静かになったのと、別売りだったQ-Tubeサイレンサーが付属になった点が大きな違いか。Q-Tubeをつけると確かに静かになるので、家族に迷惑を掛けたくない人は必須のパーツ。

cpap.comに英文処方箋をアップロードして注文するとFedExで発送されるが、荷物は税関で止められるので、薬監の書類を取得する必要がある。英文処方箋のほか、医療機器輸入報告書、商品説明書を厚生労働省の薬事監視専門官へ提出する。(書類のフォーマットはこちら。)

毎回これをやるのは正直面倒だけれど、輸入委託業者を使うと500ドルのCPAPが20万円強とだいたい4倍の値段になるので、数時間掛けて書類を作成する価値がある。FedExの担当者がていねいに教えてくれるので、初めての人でも(面倒だが)難しくはない。もっとも、自力で輸入するためには大学卒業程度の英語力は必要か。

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