時事評論

第2の天安門

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香港の逃亡犯条例をめぐるデモに対して、中国政府は強気の姿勢を示しているようです。

中国国務院香港マカオ事務弁公室の楊光報道官は29日記者会見し、香港に適用している「一国二制度」について、「一国は根であり幹だ。深い根があってこそ葉は茂り、丈夫な幹があってこそ枝は茂る。中央権力への挑戦は許さない」と述べ、香港独自の制度より「一国」を優先する姿勢を強調した。

香港「一国」優先譲らず=中央への挑戦許さない-中国

また、(事実上、中国政府の傀儡である)香港政府が望めば、人民解放軍の投入もありうると威嚇しています。

中国国防省の呉謙報道官は24日の記者会見で、香港で「逃亡犯条例」改正案に対する抗議活動が続いていることに関連し、香港政府の要請があれば現地の中国人民解放軍が出動することが可能だとの立場を強調した。

香港問題で人民解放軍の出動可能 中国国防省

これは多分にただの威嚇の意味合いが強いのでしょうが、人民の民主化要求に軍隊を出してこれを蹂躙するというのは1989年の天安門事件を思い起こさせます。

中国が実際に人民解放軍を使って香港のデモを弾圧する可能性は低いと思われますが、中国政府が公式にその可能性に言及したので、その可能性についても考えておくべきでしょう。

人民解放軍が香港のデモ隊を虐殺してデモを鎮圧した場合、アメリカやイギリスを始めとする国際社会は、口頭で非難はするでしょうが、軍隊を送ってこれに介入する可能性はまずありません。そんなことをすれば戦争になるからです。

そういう非難に対して中国は内政干渉だといって反発するでしょう。一国二制度の根幹を崩した「香港独立勢力」の暴力が問題で、治安維持のためにそれを鎮圧しただけだというに決まっています。

自由で民主的で高度に発達した近代都市香港が踏みにじられるとすれば、中国に物理的に近いというのはリスク以外の何者でもありません。間違いなく、次の標的は台湾です。

中国は、台湾にも一国二制度を適用しようとしています。そして、一国二制度を受け入れてしまえば、香港と同じ目に遭うことは火を見るより明らかです。じわじわと真綿でクビを締めるように、自由と民主制が蝕まれていきます。

台湾が人民解放軍に制圧されたあと、中国の版図拡大はどこへ向かうでしょうか。

その頃までに朝鮮半島が赤化統一されて、韓国が事実上レッドチーム(共産圏側)に取り込まれていれば、次のターゲットは日本かフィリピンです。フィリピンのほうが簡単なので、じわじわと中国の勢力圏内に取り込まれていくでしょう。

東アジアの自由主義国家が日本だけになったときに、日本を助けてくれる国はアメリカしかありません。

しかし、アメリカの国力が相対的に落ちていき、財政的な制約も大きくなっていったときに、民主党の孤立主義の強い大統領が「東アジアを諦める」可能性はどれくらいあるのかは考えておくべきテーマです。

普通に考えて、アメリカが大規模な軍隊を日本周辺に派遣し、中国とやりあって日本を守るために多数の死者を出すとは考えられません。憲法9条の制約で自衛隊が積極的に動けなければなおさらです。

最終的に、中国の核の威嚇に屈して、中華人民共和国日本自治区になり、チベットのように中華民族への同化が図られる可能性があります。つまり、日本人男性は結婚が許されず、日本人女性は中国人との結婚のみ認められ、日本語その他の民族教育が禁止されて、中国語で教育が行なわれ、抵抗する日本人は強制収容所に収容されます。

ま、チベットのようにするには、日本はサイズが大きすぎ、日本人が多すぎる(中国の人口の1割もいる)ので、簡単にはいかないでしょうが、それでもその方向にじわじわと持っていくでしょう。

このシナリオのどこかで、日本が覚醒し、死に物狂いで中国と戦うことになるのか、そもそも勝ち目がないと思い込まされて従順に中国の軍門に降るのかはよくわかりません。

ただ、香港が踏みつぶされ、台湾がやられたら、次は日本だと覚悟しておく必要はあるでしょう。

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